「ダイナミックリマーゲティング広告と普通のリマーケティング広告の違いが分からない」
「ダイナミックリマーゲティング広告のメリット・デメリットって何?」
「GoogleやLINE以外でどんな媒体で出稿できるのか?」
この記事では、ダイナミックリマーゲティング広告の基礎知識・メリット・デメリット・対応媒体をご紹介します。
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ダイナミックリマーゲティング広告とは?
ダイナミックリマーゲティング広告は、ユーザーの閲覧履歴をもとに、ユーザーの関心が高いであろう広告を自動的に生成する仕組みの配信手法です。
ダイナミックリターゲティングや動的リマーケティングと呼ぶこともあります。
皆さまも、ECサイトや求人サイトを見た後に、「自分が見た商品」や「見た商品の類似商品」の画像や料金が含まれたバナーを見たことがあるのではないでしょうか。
このように、1人1人の興味に合わせて広告が配信されるのがダイナミックリマーゲティング広告の特徴です。
また、ダイナミックリマーケティングは、商品や求人情報のラインナップが多く、情報の更新頻度が多いサービスに向いています。
ダイナミックリマーケティングと相性の良いサービス
・ECサイト
・求人サイト
・旅館予約サイト
・不動産メディア
・自動車販売サイト
ダイナミックリマーゲティング広告のメリット
ダイナミックリマーゲティング広告のメリットは、ズバリ「通常のリマーゲティング広告に比べて、成果が出やすいこと」です。
通常のリマーゲティング広告は、サイトの訪問ユーザーに対して一律に同じクリエイティブを表示させるケースがほとんどです。一方で、ダイナミックリマーゲティング広告はユーザーの閲覧ページに合わせて、訴求する商品が自動で最適化されます。
そのため、CTR(クリック率)およびCVR(コンバージョン率)も通常のリマーケティング広告に比べ、2倍以上の結果になることがあります。
ダイナミックリマーゲティング広告のデメリット
一方で、ダイナミックリマーゲティング広告には、配信設定の難易度が高いというデメリットもあります。
具体的に、ダイナミックリマーゲティング広告の配信には、以下の準備が必要となります。
- ユーザーのデータを取得するための「タグ」
- クリエイティブの素材となる「データフィード」
- ユーザーに表示される「クリエイティブ」
ダイナミックリマーゲティング広告はユーザーごとに細かくカスタマイズされた広告が配信できる反面、ユーザーデータの収集のためのタグ、クリエイティブの素材となるデータフィード、最適なクリエイティブの設定に労力を必要とします。
この記事では、配信までに必要な設定方法は割愛しますが、詳細を知りたい方は、下記の記事を参考にすると良いでしょう。
消費者と商品をマッチさせる動的リマーケティングの始め方
ダイナミックリターゲティングが配信可能な広告媒体
次に、ダイナミックリマーゲティング広告が配信可能な主要媒体をご紹介します。
媒体によって、配信される面や得意なユーザー層が異なるため、自社の事情にあった媒体選びに役立ててください。
媒体によって、やや名称が異なりますが、深く気にする必要はありません。
Criteo(クリテオ)
Criteo(クリテオ)は、ダイナミックリマーケティング広告の代表格です。
Yahoo!JAPANなど、多くのメディアと連携しており、世界最大級の配信面の広さを誇っています。
訴求力を高めるためのオプション機能が豊富であることもCriteo(クリテオ)の特徴です。
Google広告
Google動的リマーケティングは、Googleが連携している200万以上のWebサイトに広告の出稿が可能です。
GoogleAnalyticsとの連携でリマーケティングリストの作成を行い、より精度の高いリマーケティング配信を行うことも可能です。
また、Google Web Designerを利用することで、自在にクリエイティブを作成することができます。
Yahoo!広告
Yahoo!広告の動的ディスプレイ広告では、Yahoo!が提携するメディアに掲載できるのが特徴です。
Google広告のみでは、リーチ出来ない層にアプローチできるため、迷ったらYahoo!広告にもGoogle広告にも出稿してみると良いでしょう。
どのような広告がユーザーに配信されるかを「動的ディスプレイ広告 シミュレーター」でシミュレーションができるので、出稿前に配信イメージが把握できるのも特徴です。
Facebook広告
Facebookのダイナミック広告はFacebook、Instagram、Audience Network(連携メディア)、Messengerに配信することができます。
また、自動車・不動産・旅行に特化した広告フォーマットが用意されているのもFacebookダイナミック広告の特徴です。
LINE広告
LINEは、月間アクティブユーザーが8,600万人以上いるため、他の媒体ではリーチできないユーザーにもリーチ出来るのが特徴です。
また、Facebook,Google,Criteo(クリテオ)で利用したフィードを転用できたり、タグの設定が比較的用意なので、ダイナミック広告が始めやすいというメリットがあります。
ダイナミックリマーケティング広告の成功事例3選
ダイナミックリマーケティング広告を活用して、成果を出すことに成功した企業の例を紹介します。自社のビジネスにどのように活用できるかがイメージできることでしょう。
株式会社ビズフォース
全国の自動車教習所を紹介するポータルサイト「免許百貨」を運営する株式会社ビズフォースは、Googleの動的リマーケティングを導入することで、CPAを24%削減させながらも、成約数を1.67倍に増加させることに成功しました。
もともと、通常のリマーケティング広告でも一定の成果は出ていた同社。しかし、春・夏休みの繁忙期前になると、競合他社との競争の激化によりCPAが3倍以上になることもありました。
そこで、ユーザーの閲覧履歴に合わせて、オススメの教習所を訴求するため、動的リマーケティングを導入。
データフィードの整備や過去のリマーケティングリストの活用を行ったことで、すぐに成果に繋がり、結果としてCPAを24%削減させながらも、成約数を1.67倍に増加させることに成功しました。
参考:Google広告「Google 広告の動的リマーケティングを活用し コストを抑制して申し込み数増加」
メルセデス・ベンツ日本
メルセデス・ベンツ日本は、Facebook広告が提供するダイナミック広告の一部である自動車イベントリー広告の実施によって、25%という高いCTR(クリック率)と問い合わせ数16%増加を実現しました。
認定中古車の問い合わせ増加を目指し、販売検討層へのリーチを狙っていたメルセデス・ベンツ日本。しかし、限られた層にピンポイントで興味を惹く広告を配信することは、容易ではありませんでした。
そこで、Facebook広告のダイナミック広告の自動車イベントリー広告を導入。自動車イベントリー広告は通常のダイナミック広告とは異なり、モデル、年式、カラーなどの自動車に特化した項目の登録が可能。
さらに、サイトの閲覧履歴だけでなく、ユーザーのエリア情報ももとに広告が配信されるため、購入を検討しているユーザーに関連度の高い広告の訴求が可能となりました。
参考:Facebook for Business「メルセデス・ベンツ日本 自動車インベントリー広告で購入検討層へ宣伝」
STREETF
20代の女性をターゲットにした韓国発のストリートファッションブランドSTREETFは、オンラインストにCriteo(クリテオ)のダイナミックリターゲティングを活用したことで、コンバージョン率67%、売上146%増加を実現しました。
STREETFが運営するオンラインストアの成長にとって、1人1人にパーソナライズされた広告の配信が不可欠でした。そこで、AIを駆使したリターゲティングの配信が可能なCriteo(クリテオ)を利用することで、最適なユーザーに最適なタイミングで、最適な商品をレコメンド。
結果として、商品のリピートを促し、ロイヤルカスタマー(ブランドのファン)の増加に成功しました。
参考:Criteo「AIを活用したリターゲティングで、売上成長146%を実現した「LaGirl」」
まとめ
ダイナミックリマーケティング広告は、ユーザーのサイト閲覧履歴に合わせて、最適な広告の配信が可能な手法です。
精度の高い広告配信を行うためには、やや難易度の高いタグやフィードの設定が必要となりますが、通常のリマーケティング広告と比べて2倍以上の成果をもたらすことも少なくありません。
Google広告やYahoo!、Facebook広告など、馴染みの深い広告媒体でも配信が可能です。成功事例などを参考に、ぜひ自社のビジネスに役立ててください。